日本百景 猊鼻渓(げいびけい)の魅力とは?
そもそも猊鼻渓ってなに?
シンプルに説明すると
「日本一風情のある舟下りが体験できる観光地」
と言えるでしょう。
猊鼻渓(げいびけい)は、初代日本百景と,国の名勝に認定された舟下りの名所です。
北上川の支流にあり、岩手県一関市東山町に位置します。
100メートル級の岩の壁の間を日本で唯一、竿一本のみで操る舟で行き来します。
春の藤と新緑、秋の紅葉と、冬の水墨画の世界になる風景は特におすすめです。
「百聞は一見に如かず」
ということで、下の動画見てみて下さい。
猊鼻渓の魅力とは?
猊鼻渓から徒歩7分のところで宿を営んで、日々お客さまの口コミを聞いている館主の立場から猊鼻渓の魅力を一言で表すと
「非日常の絶景や、響き渡る民謡から感じるわびさび」
でしょう。
おすすめの動画はこちらです↓
動画 猊鼻渓で、最も人気のある船頭さんの1人
子ども達は、鯉や鴨などとの触れ合いに、はしゃいでいるのをよく目にします。
50円で買える鯉の餌は、鴨も好むので購入することをおすすめします。
運が良ければ、手から直接食べてくれたり。
なので僕は必ず買いますね。
観光の一番奥のエリアには、100円で体験できる運試しをするところもあります。
初詣のおみくじのような感覚で、猊鼻渓独自の運だめしをおすすめします。
猊鼻渓の歴史
今から約800年前以降、平泉藤原の落人が住まう三十戸ほどの集落があり、砂鉄をとって暮らしていたとの言い伝えがあります。
藤原家が治めていた平泉の時代に、猊鼻渓がある東山町は「金・鉄・和紙」を収めていた繋がりがわかっているので、信憑性はあると思います。
猊鼻渓が、国から名勝の指定を受けたのは1924年(大正14年)です。
明治以前は、絶対の秘境とされており、村の人にさえもほとんど知られていなかったことが資料によってわかっているそうです。
猊鼻渓の存在は、風土記にも、絵画図にも、1775年(安永4年)安永風土記の「長坂村お書上げ」にも表記がないようです。
のち長坂村で、父 佐藤洞潭の志を引き継いだ佐藤猊巌が、今泉街道を挟んで隣で木流しの商売を営み、舟を持っていたかぢや旅館などと協力をして世に知らされていきます。

猊鼻渓の舟下りで商売をする人が増えたため、営業は客の手を引っ張り合うほどのものだったといいます。
そこで、当時東山町長、かぢや旅館16代菅原喜重郎の呼びかけで、当時旅館を営んでいた「鈴木屋・佐々木屋・かぢや」が合同で今の「有限会社 げいび観光センター」となりました。
今では、歴代ピーク時は、年間30万人もの人を動員するほどの観光地に成り上りました。
厳美渓(げんびけい)との違いとは?
一関市内には厳美渓(げんびけい)という渓谷があり、猊鼻渓(げいびけい)とごっちゃまぜになりやすいです。
「行きたいほうと逆に行ってしまった」
という、観光のお客様がよくいます。
あまりに名前が似ているので、無理もありません。
厳美渓は、厳しい流れの美しい風景。
流れが厳しいので、舟下りはできません。
ですが、お団子が食べられます。
漢字から感じ取れば、間違えません。
アクセス
東京駅からのアクセス
新幹線と大船渡線の普通電車で3時間~4時間
車で高速道路を使うと、5~6時間
盛岡、仙台からのアクセス
車で1時間半
一関からのアクセス
車、電車で30分
※電車の場合、猊鼻渓駅からさらに徒歩で5分かかります。
平泉からのアクセス
車もしくは、バスで30分ほどです。(4月中旬~11月初旬限定、平泉・猊鼻渓・限定、厳美渓・一関循環バス500円)。
このバスは、車を使えない観光客には必須だと思いますが、調べても詳しい情報が出てきませんので、不安な方は事前にこちらに確認してからご利用ください。
お手数おかけします。
猊鼻渓は、朝一の船出がオススメです。
朝一がオススメな理由は、人の入らない大自然そのものの姿を見ることができるからです。
お腹を空かせた鴨や鯉が寄ってきやすかったり、静けさのある渓谷に響き渡る民謡も、朝のほうがいいですね。
猊鼻渓特有の、水に反射した光が岩盤にうつる光景も、日の入る角度から午前中にみえやすいです。
また、プロのカメラマンに聞いても、日が横から入る時間のほうがいい写真がとれやすいと言っていました。
町内の宿は三つしか御座いません。
その際には ひがしやま観光ホテルさん か、民宿くるま さん
もしくは大変恐縮ですが、猊鼻渓まで徒歩7分の
「創業300年かぢや別館らまっころ山猫宿」
の宿泊をおすすめしております。
最後に
最近浴衣の着付けのサービスを行っているようです。
SNSなどを拝見すると、とても人気があるようです。
うって変わって猊鼻渓は冬は、こたつ舟という独自の工夫で運行しており風情があります。
水墨画の世界に入り込めて、さらに予約すれば、鍋を食べながら乗ることもできます。
ですが、やはり寒いです。
しっかりした防寒をおすすめします。
投稿者プロフィール

【東京からUターンして気が付いた地方生活の魅力】
【感じた事、考えたこと】
を綴ります。
平成3年5月25日生まれ。
高校卒業後、エコール辻東京に進学し「株式会社ひらまつ」で4年間調理場で修業。
その後、ビジネスマネジメントを学び実家の旅館に戻る。
趣味は、写真 生け花 料理。